一般的な発達障害の説明はネットに情報があふれているので、ここでは精神科診療を10年以上経験してきた私が発達障害について本音を書きたいと思います。
精神疾患というのは病気の名前が流行って市民権を得て行政や社会の保護を受ける対象となっていきます。
うつ病や精神分裂病(統合失調症)や精神遅滞(知的障害)という名前は昔から知られている精神疾患です。うつ病・精神分裂病・精神遅滞という病名を診断された患者さんたちは行政や社会から保護を受けることができ、月々お金をもらえたり、安い自己負担で医療福祉サービスを利用することができます。
ここで想像してみてほしいのですが、発達障害という言葉がない時代にあなたがタイムスリップしたとしましょう。
あなたは、知能指数IQ80くらいで周囲の人達と比べると能力がどうしても劣ってしまい、学校や職場で様々トラブルが起こしがちで、仕事をすぐに辞めて無職の期間が長くなってきています。
精神科に受診しましたが、何の病名もつきません。うつ病でもないし精神分裂病でもないし精神遅滞でもないのです。日常生活で苦しんでいるものの、何の精神疾患でもないので、行政からお金を受け取ることができません。医療福祉サービスも十分に受けることができず、毎月多額の医療費・福祉サービス費がかかってきます。
無職で毎月決まった給料がないにも関わらず、医療福祉を受けるために毎月出費が多く、家計は火の車です。
こういった精神科に受診しても病名がつかず、行政や社会から支援を受けることができない、正常と異常のグレーゾーンの人達が世の中にはたくさんいます。
こういった正常と異常のグレーゾーンの人達が行政や社会から支援を受けるために「発達障害」という病名が作り出されました。
発達障害は診断基準・定義自体が曖昧です。おおまかにいって他人とのコミュニケーションに難がある人達のことです。
正常と異常のグレーゾーンの人達で何の診断もつかず苦しんでいる人達が「発達障害」と診断することで様々な行政や社会から支援を受けることができるわけです。
毎年毎年新たな精神病が作られていくのは、確かに沢山の患者さんを作り出して精神科業界が儲ける側面がありますが、こういった正常と異常のグレーゾーンの人達を救っている側面もあるのです。
発達障害の診断基準・定義自体は曖昧です。患者さんの中には目くじらをたてて診断の正確さを追求する方がいます。発達障害の診断は曖昧でいいのです。診断が曖昧だからこそ「過剰診断」ができ、正常と異常のグレーゾーンで苦しんでいる人達を救うことができるわけです。
